私の旅は、まだ終わりません。

　昭和19年春、太宰治は出版社の依頼で故郷である津軽を旅します。その旅は『津軽』として結実しました。それから62年後の平成18年秋、太宰治に魅せられたひとりの男が津軽を旅しました。

　そして、10年後に生まれた旅の物語と毎月、太宰のように読者の心をわしづかみにしたいと紡ぎつづける61編のコラム。